一般社団法人KATASHINA MOUNTAINS

設立の背景と目的

群馬県片品村への観光客数は、スキーブーム真っ只中であった平成4年の387万人をピークに、令和元年には178万人と、約54%減少しています※。一方で、片品村の自然は世界に引けをとらない稀有な環境です。そこで、スカイランニングが片品村の地域活性・観光回復・スポーツ振興の一助になればと考え、2015年から片品村の各地域で山岳レース、スノーランやマラソン大会を開催。「スカイランニング」×「観光事業」=「スカイランニングツーリズム」として、片品村を再訪するファンを増やし、片品全体を盛り上げいくことを目的に、「KATASHINA MOUNTAINS SERIES」としてシリーズ化してきました。

世界に引けを取らない片品の自然を、山岳スポーツを愛する人たちと地元の人たちが理解し合いながら利用し、守っていく、そういった人的交流を文化として根付かせていくためには、行政・地域・企業との連携が欠かせません。より一層連携を強化し、「リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)」により片品村の地域活性に貢献するべく、この度法人化する運びとなりました。

※参照:片品村「尾瀬の郷 片品村人口ビジョン」および、群馬県「令和元年 観光入込客統計調査報告書 」

事業内容

スカイランニング競技に関する主催、後援

3つの谷をつなぐMOUNTAINS=山脈などの意味を持つように片品村山域、山脈の四季を通したレースパッケージ「KATASHINA MOUNTAINS SERIES」を主催。2022年度は、初心者・子供向けレースから本格的なスカイレースまで、5大会21レースを開催し、約900名が参加、経済効果は1,000万~1,500万円程度を見込んでいます。

SKIMO競技に関する主催、後援

スキーモ(SKIMO:SKIMOUNTAINEERING)の普及活動イベントとして、体験会「Katashina Skimo Camp」を3回開催(2022年度)。フィットネスとして「randonnée」を合言葉にスキーで登る楽しさを伝えています。

また、武尊山を舞台とした本格スキーモレース「HOTAKA SKIMO SUMMIT CHALLENGE」を世界基準にて開催。日本で活躍するアスリートのスキルアップの場となっており、今後は、世界大会の誘致なども視野に入れて運営を行います。

その他、活動にあたりスタッフのスキルアップの場として遭難対策の講習会を実施。遭難・雪崩事故などを未然に防ぐことも目的としています。

ツーリズムに関する主催、後援

スカイランニング・トレイルランニング初心者の方向けに、講習会を含めた体験ツーリズムを開催予定です。スカイランニング・トレイルランニングの楽しさと、片品の魅力を体感いただき、今後の大会への参加や片品ファンを増やしていくことを目的としています。

ジュニア選手の育成に関する事業

・キッズレースの開催
幼少期に走る楽しさを知り、自然との触れ合いを楽しんでもらうことを目的に開催。

・スポーツ少年団への支援
クロスカントリースキーを行っている地元のスポーツ少年団に、イベントの参加費などから支援金を寄付。

・指導者・アスリート等人材育成
イベント等活動を通して参加を重ねるたびに企画・運営を支える面白さを実感することで人として成長し、結果指導者などの育成につなげる。

・アスリートの活動拠点作り
移住アスリートへの住居紹介、練習場所(旧スキー場など)や合宿拠点となる宿舎の確保など、片品村での活動の支援を行う。

登山道の整備

・国立公園の保護と利用
環境省と連携し、尾瀬・日光国立公園を保護しつつ、トレイルランナーにも使ってもらえるフィールドの紹介を行う。

・マナー啓蒙活動
尾瀬の木道は歩く、種子を持ち込まない等、ローカルからメジャーな登山ルールをトレイルランナーに大会をきっかけに知ってもらい、またフィールドに戻ってきてもらうことを目的とする。

・登山道整備
登山文化を継承すべくたくさんの登山者が安全に登山ができるように整備していく。

その他、この法人の目的を達成するために必要な事業

・尾瀬かたしなゼロカーボンパーク実行委員会
代表が実行委員として参加し、フィールド整備分科会副会長として2030年に向けたアクションプランを実施。

・クラウドファンディング協力
『「尾瀬の木道」を修繕し、尾瀬国立公園の自然と登山者の安全を守る!』木道整備におけるクラウドファンディングの支援を連携し見事目標金額を大きく上回り達成。引き続き登山道整備部門としても連携していく。